お知らせ
原著論文が掲載されました
【研究成果】日本の医療従事者における陰謀論的信念とワクチン接種レディネスとの関連を明らかに
このたび、当研究室の齋藤あやらの研究チームによる論文が、ワクチン分野の国際学術誌 『Vaccine: X』 に掲載されました。
本研究では、JACSIS 2024–2025年調査データを用いて、日本の医療従事者におけるワクチンおよびCOVID-19に関連する陰謀論的信念と、ワクチン接種に対するレディネスとの関連を検討しました。解析対象は25,082人で、このうち医療従事者は982人でした。
その結果、陰謀論的信念が高い医療従事者では、ワクチン接種レディネスが低い傾向がみられました。この関連は、性別、年齢、教育歴、世帯年収、居住地域、勤務形態を考慮した後にも認められました。また、この関連は、非臨床の医療従事者よりも、臨床現場で働く医療従事者において強い傾向がみられました。一方で、2024年4月から9月までのCOVID-19ワクチン接種の有無との間には、統計学的に有意な関連は認められませんでした。
本研究は、日本の医療従事者においても、ワクチンやCOVID-19に関連する信念が、ワクチン接種に対する心理的な準備性・受容性と関連している可能性を示すものです。医療従事者自身が信頼できる情報にアクセスし、誤情報・偽情報に適切に対応できるような教育・コミュニケーション支援の重要性を考えるうえで、基礎的な資料となることが期待されます。
論文情報
Aya Saitoh, Masaki Machida, Takahiro Tabuchi.
Conspiracy beliefs and vaccination readiness among Japanese healthcare workers: A nationwide cross-sectional study (JACSIS 2024–2025).
Vaccine: X.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.jvacx.2026.100821