研究内容

予防接種をする人が正しい情報を入手して意思決定できる環境の整備を目指しています

近年、日本の子どもたちの予防接種を取りまく環境が大きく変化しています。2008年以降、多くのワクチンが相次いで国内に導入され、乳幼児推奨のワクチンの種類と接種回数が大幅に増加しました。これにより、保護者に対して予防接種に関する多くの情報提供が必要となりましたが、現在の国内では、予防接種の情報提供は、各医療関係者に任されており、母親は異なる情報を異なる時期に受けています。そのため、意思決定できず接種タイミングが遅れると、最も必要な時期に免疫獲得ができず感染のリスクを上昇させてしまいます。同時に、推奨スケジュール通り接種することが複雑さを増し、一度の接種の遅れがその後の接種の遅れを助長させ、未接種やアウトブレイクのリスクを増大する可能性があります。保護者へは今まで以上に正確な情報提供や適切な接種への意思決定ができるような予防接種教育が必要と考えます。